【名品48】「ウルカヌスに息子アイネイアスのために武器を作ってくれるよう頼むウェヌス」ヴァン・ダイク

【ルーヴル美術館の名品150選48】。出典は古代ローマ最大の詩人ウェルギリウスの叙事詩「アエネーイス」。ローマの建国者ロムルスの祖先、英雄アイネイアスの物語。アイネイアスは、愛の女神ウェヌスと人間の恋人の子。ウェヌスは浮気の息子のために、夫、鍛冶の神に最強の武器をねだります 。

ウェヌスというのはヴィーナスのこと。女性の魅力を体現するウェヌスの力にあらがえる男性はいない。ウェヌスの頭上で愛の神が鍛冶の神に弓矢を向ける。鍛冶の神は虜になって、妻の浮気の息子のためということも忘れ、夢中でねだられた武器を作ります。

(アンソニー・ヴァン・ダイク作「ウルカヌスに息子アイネイアスのために武器を作ってくれるよう頼むウェヌス」、1630-1632年、パリ、ルーヴル美術館、INV1234、2.20×1.45m、北方絵画部門、リシュリュー翼)


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