水瓶座の少年。聖女?2024.02.02 15:112月になりました。久々にギュスターヴ・モローの作品。水瓶座になったのは美少年ガニュメデス。トロヤ王トロスの子。最高神の男の子の恋人。子をもうけぬ代わりに特別な栄誉を受ける。天に上げられ不老不死を与えられお酌係とされる。不思議に中性的。天に上げられる聖女を考えさせる表現です。
処女神を「のぞき」。2023.11.16 11:00前の「スザンナ」は「のぞき」がテーマ。見てはいけないものを見ている背徳感。「のぞき見」の構造はこちらにもあります。描かれるのは男性には絶対に見られない、極めて厳格な処女神、森と狩猟の女神ディアナの水浴。草陰から見ている感覚。見てはいけない感じ、わかりますか?
酔っ払いの描写か神話画か。2023.11.06 11:00秋なので先月からワインと葡萄の神を題材にした作品を紹介中。こちらはプラド美術館。光を浴びる男性がワインの神。ベラスケスは身近でリアルな日常の品物・人々を描く作品からスタート。神話の神が酔っぱらい達の中に溶け込みます。かつてない異例の表現です。
川に流れるのがワイン。2023.11.05 11:002枚目はティツィアーノの特に魅力的な作品の一つ。ロンドン、ナショナル・ギャラリー。こちらはプラド美術館。同じ連作に含まれたものです。2枚目はワインの神と妻の出会い。こちらはワインの神をたたえる場面。ワインを飲み、酔い、楽しむ人々。そのワインは川から汲まれている。水の流れがワインで...
ようやくここにたどり着く。2023.10.23 10:30ワインの神バッカスの話。ようやくここにたどり着く。クレタ島の王女アリアドネは最高神の愛を受けたエウロペの孫。バッカスはエウロペの弟の孫で、同じく最高神の愛を受けたセメレの子。アリアドネは助けた英雄テセウスに捨てられる。バッカスが彼女を見つけ、妻にします。
バッカス一族への女神の怒り⑦2023.10.21 10:30ワインの神バッカスの一族が最高神の妻女神の怒りを買っているという話。発端が2枚目、フェニキア地方の王女エウロペ。最高神にさらわれる。エウロペの弟がカドモス。カドモスの娘が1枚目セメレ。同じ一族の者がまたしても最高神の愛を受ける。セメレの子がバッカスです。
バッカス一族への女神の怒り⑥2023.10.20 10:30ここ数回、ワインの神バッカスの一族が最高神の妻女神の怒りを買っているという話。発端は最高神にさらわれたエウロペ。こちらエウロペの弟。姉を捜しに旅出つが見つからない。部下を竜に殺され、竜を倒す。智恵の女神が竜の歯を撒けと指示。人間が現われ同士討ち。生き残った者と国を建国します。
バッカス一族への女神の怒り⑤。2023.10.19 10:30続き。古代ギリシア陶器は神話の宝庫。最高に面白い。前記事と同じ杯。クレタ王家の汚点、王妃の子怪物ミノタウロスを倒すアテナイの英雄テセウス。後ろの女性が糸の球を持っている。テセウスが迷宮から出られるよう手伝った女性。これがアリアドネ。テセウスに捨てられます。
バッカス一族への女神の怒り④。2023.10.18 10:30これも古代ギリシアの陶器です。ルーヴル美術館には無数にこうした陶器が並ぶエリアがあり神話の表現の宝庫。面白くてたまりません。こちらも牛頭人身のミノタウロス。クレタ王妃の子でクレタの汚点。迷宮に閉じ込められ、戦で負けたアテネの若者が生け贄になる。英雄テセウスが倒します。続きます。
バッカス一族への女神の怒り③2023.10.17 10:30私が普段解説するのは絵画が多いのですが、実はすごく面白いのが古代ギリシアの陶器です。神話の物語が描かれるものが非常に多い。紀元前6-4世紀という遙か昔のものに、神話が生き生きと描写される。こちらは雄牛に恋し交わった王妃が牛頭人身の怪物をんだ、という場面です。
バッカスの一族への女神の怒り②2023.10.16 10:30ワインと葡萄の神バッカスの話。続き。一族への最高神の妻ユノ女神の怒りは、愛を受けた女性エウロペの血筋と、弟の血筋に及びます。まず前者。クレタ島で生まれた子ミノスは偉大な王となる。ユノ女神は王妃にたくましい牡牛への愛を植え付ける。交わりから怪物が生まれます。
バッカスの一族への女神の怒り①。2023.10.15 10:30秋。ワインと葡萄の神バッカスの話。この一族は最高神の妻ユノ女神の怒りを買っている。発端はこの話。最高神が地中海東岸フェニキア地方の王女エウロペを見初め白い雄牛に姿を変え、クレタ島にさらう。エウロペは子供を産み話が続きます。