愛と快楽の女神ヴィーナス/ウェヌスは天空神の男根が海に落ち流れ出た「泡から生まれた」というのが有名ですが、「最高神ユピテルと女神ディオネの交わりから生まれた」という伝承もあります。二つ目の考え方に由来するのが「地上のウェヌス」です。「地上のウェヌス」は愛の肉体的・地上的な面を体現する。1枚目はコレッジョ、2枚目はボッティチェリの作品。これらは「地上のウェヌス・地上の愛」を表すもの。どちらにも対をなす作品が存在し、もう片方が天空神を父とする「精神的・天上的な愛」を暗示しています。
(コレッジオ作「サテュロスに見つけられるウェヌスとクピドン」、1524-1527年頃、パリ、ルーヴル美術館、INV42、1.88×1.25m)
(ボッティチェリ作「春」、1482年、フィレンツェ、ウフィツィ美術館、2.03×3.14m)
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