【ルーヴル美術館の名品150選138】。聖母は赤と青の衣装で描かれる。聖女カテリナがキリストを抱く。ウサギは本来「淫欲」の象徴(子供をたくさん産むから)。淫欲を押さえ込む聖母。処女懐胎の暗示。カテリナは「殉教処女聖女」の代表。聖母の純潔を強調します。
聖母がウサギと描かれるのは意外。淫欲を表わすウサギは本来つがいで描かれる。画面の隅にもう一羽。聖母が手を置くのが多分メス。相方に関心を示さない。人間の男性とは無縁の聖母の暗示というわけ。聖母の処女性の他、キリストによる救いの暗示もこの作品には含まれます。
(ティツィアーノ作「ウサギの聖母」、1525-1530年頃、パリ、ルーヴル美術館、INV743、0.71×0.87m、イタリア絵画部門、ドゥノン翼)
作品のより詳細な解説は下記よりご覧いただけます↓
講義のオンデマンド視聴(NHK文化センター)詳細・ご登録はこちらから↓
0コメント