ボスの工房。キリストの苦しみに感情移入。

スペイン国王フェリペ2世は大のヒエロニムス・ボス好き。多くの作品を購入しエル・エスコリアル修道院に置きます。同修道院蔵ボスの工房作。前の二作品同様キリストの苦しみを瞑想する作品。リアルに苦しみを感じるのです。円の外に天使と悪魔の戦い。苦しみの起源とキリストによる救いを暗示します。

(ヒエロニムス・ボスの工房作「茨の冠をかぶせられたキリスト」、16世紀、エル・エスコリアル修道院、1.57×1.94m)

名画を読み解く

美術作品の解説をしています。講義はNHK文化センター、栄・中日文化センター他でお聞きいただけます。

0コメント

  • 1000 / 1000