「ナルボンヌの祭壇布」。フランス絵画部門中世の重要作品。光輪に描かれる十時の模様はキリストのお決まりの目印です。十字架の下にアダムの頭蓋骨。「キリストの血が人類の祖先アダムの罪を洗い流す」という表現です。キリストの手の平とわき腹から流れる血を天使が杯に受け取ります。この部分はキリスト教の儀式「ミサ」を暗示しています。儀式の中でワインが「キリストの血」に変えられて、信者はこれをいただき、キリストの救いの業にあずかります。
(「ナルボンヌの祭壇布(部分:磔刑)」、1375年頃、パリ、ルーヴル美術館、MI1121、0.78×2.08m)
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