処女神ディアナの裸体を草陰からのぞき見る。

森と狩猟の女神、処女神ディアナ。2つの作品は同じ女神。1枚目は「ロココ」の画家、フランソワ・ブーシェの作品。2枚目は古代ギリシア・ローマ時代の彫刻。1枚目は小型の作品。ブーシェは、本来男性には絶対に見ることが許されない、厳格な処女神ディアナの裸体を、草陰からこっそり覗き見ているように描きます。目に心地よく、許されぬ行為に耽る甘美さを感じさせます。

(フランソワ・ブーシェ作「水浴のディアナ」、1742年、パリ、ルーヴル美術館、INV2712、57×73cm)

(「アルテミス、狩猟の女神(またはヴェルサイユのディアナ)」、ローマ時代コピー、オリジナル:前330年頃、パリ、ルーヴル美術館、MR152、高さ2m)

名画を読み解く

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