まるでキリストが目の前にいるかのよう。

カラヴァッジョは聖なる人物を見る者と同じ人間として描く。「キリスト逮捕」。中型の作品。近づいた構図。まるでキリストが現実に目の前にいるかのよう。運命を知り苦悩しながらも受け入れるキリスト。兵士の腕が我々の世界にはみ出すよう。我々を画面の中の世界に引き入れます。

(カラヴァッジョ作「キリスト逮捕」、1602年頃、ダブリン、アイルランド国立美術館、1.33×1.69m)

名画を読み解く

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