マリアの部屋に同じもの。

1枚目がクリヴェッリ。2枚目がファン・デル・ウェイデンの工房。どちらも受胎告知。この中には同じものが描かれる。ベッド。三つのクッション。栓がされたガラスの瓶。燭台。

ベッドは神とマリアの交わり。三つのクッションは神。栓がされたガラスの瓶はマリアの処女懐胎。燭台はキリストを宿すマリア。

ファンデルウェイデンの作品にはろうそくがなくて、クリヴェッリの作品には火のついたろうそくが載っている。微妙な違いが。キリストを宿す前と後。どちらがどちらか?わかりますか?

(カルロ・クリヴェッリ作「聖エミディウスがいる受胎告知(部分)」、1486年、ロンドン、ナショナル・ギャラリー、2.07×1.46m)

(ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(工房)作「受胎告知」、1435年頃、パリ、ルーヴル美術館、INV1982、86×93cm)

名画を読み解く

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