共通点は現実と架空の融合。

ドラクロワとルーベンス。この二つの共通点は?現実世界と架空の世界の人物が一つの場面の中に一緒にいる、という点です。ドラクロワの民衆を導く女性はとてもリアルに見える。でも女性が胸をさらけ出し男性たちを率いるのは、よく考えるとリアルじゃない。ドラクロワの女性は、「自由」という概念を表す人物です。

(ピーテル・パウル・ルーベンス作「マリー・ド・メディシスのフランス上陸(連作「マリー・ド・メディシスの生涯)」、1622-1625年、パリ、ルーヴル美術館、INV1774、3.94×2.95m)

(ウジェーヌ・ドラクロワ作「7月28日、民衆を導く自由の女神(1830年7月28日)、1831年、パリ、ルーヴル美術館、RF129、2.60×3.25m)

名画を読み解く

美術作品の解説をしています。講義はNHK文化センター、栄・中日文化センター他でお聞きいただけます。

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